電話でのお問い合わせ
ご相談はこちら

0800-800-5877
8:00~19:00(日曜日・祝日除く)

お申し込み・お問い合わせ
についてはこちら

TEL

フリースクールは出席扱いとして中学校卒業資格を取得することが可能か?

中学生の中には「事情があって学校に行けなくなってしまった」「不登校になってしまった」際に、中学校を卒業することができるか心配されている親御様も多くいらっしゃるかと思います。

そこで、今回は不登校になった中学校へ行けなくなってしまった学生の方は、「中学校卒業資格を取得することができるか?」「中学校卒業のための解決策」について、わかりやすく解説します。

結論から先に書いておきますと、「学校へ行かないまま卒業資格を得ることは可能」です。

さらに高校への進学も狙えます。しかもその方法はいくつかございますので、順に紹介していきます。

現在、不登校問題については文部科学省が中心となって法整備を進めるなど、官民を交えた話し合いが続いています(※1)

また、各自治体やそれぞれの学校に対しては、より柔軟な対応や幅広い受け入れ方法をとり不登校というだけで大きな不利を受けないように配慮を求めています。(※2)

ただし、不登校になる世代は小学生から中学生・高校生まで幅広く増え続けており、事情も本人や保護者によってさまざまなため、地域によって支援の充実度には差があるのも現実です。

「法整備が未だ完全にできあがっていない、曖昧な内容である」といった課題点があることも正直な所です・・・

(※1)文部科学省:不登校に関する調査研究協力者会議 フリースクール等に関する検討会議合同会議

(※2)文部科学省:義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律第二条第三号の就学が困難である状況を定める省令について(通知)

無理矢理中学校へ復学させることが正解ではない

不登校の子を持つ親御様の立場からすると、「お子様が再び中学生のうちに学校へ行けるようになってほしい」と考えてしまうことが多いですが、ここでは「必ずしも復学を第一目標にしなくてもよい」ということを強調しておきます。

繰り返しになりますが、不登校のままでも中学の卒業資格は取れますし、義務教育と同等の学力を維持することもじゅうぶんに可能です。

もちろん、短期間で復学を狙うことも解決策の1つです。

ただ、今ではフリースクールなどの支援により、復学よりも充実した学習体験をさせてあげることも可能な時代です。

中学校に無理して登校しなくても卒業できますし、その後の人生もフリースクールなどで学ぶことで豊かな選択肢を揃えることもできます。

中学校の卒業資格を取得するためには、複数の選択肢が存在するということを念頭に置いてお読みいただければ幸いです。

時代が変わったとコロナ禍を期にいわれるようにもなりましたが、現代の若い世代は「個」を伸ばすことが重要な時代になったのかと思います。

そんな中、不登校で中学校へいくことが厳しいのなら、お子様の個を伸ばせる場所で新たに学ぶことによって、明るい未来が見つかるかもしれません。

通っていた中学校では周りになじめずにふさぎ込みだった学生が、フリースクールの英語の授業で元気よく英語で先生と会話したり、図工の授業で非常に繊細な絵を書いている光景を目の当たりにすると、お子様にはそれぞれ「光り輝く個」があります。

親御様もお子様の「光り輝く個」を大切に見守ってみてはいかがでしょうか。

中学校へ行かなくても中学校卒業資格を取得できる理由

中学校へ行かなくても中学を卒業できる理由は、シンプルです。

日本において小学校と中学校は義務教育であり、公立の中学校には退学という概念がないからです。

ただし、私立中学校などでは退学制度があるため、そういった場合は地元の公立中学校に転入して、中学卒業資格を取ることになります。

記事冒頭でも紹介した通り、文部科学省の通達(※3)により、不登校の生徒が必要以上の不利を受けることがないように配慮されています。

学校側、または教育委員会などにきちんと事情を説明することで、中学校に通うことができなくても卒業を迎えることができるのです。

(※3)2016年に国会で「教育機会確保法」が成立。フリースクール等の学校外での多様な学習活動の重要性が認められ、以降、文部科学省から各自治体の教育委員会に向け、複数回の通達が出されている。

文部科学省:義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律の公布について(通知)

中学へ通学しなくても高校進学は可能か?

こちらも結論を先に書くと「高校進学は可能」です。

上記の通り、公立中学校に卒業まで在籍することで、中学校卒業資格が得られます。

万が一、卒業資格を得られなくても、中卒認定を受ける方法もあります。そのため、中学卒業という高校進学の条件は、不登校でも満たすことができるのです。

ただ、大半の高校の受験制度では、中学校での成績評価点(内申点)が選考基準に加えられています。

そのため、仮に学力試験で高得点が取れる実力があっても、長い不登校期間があると不利になってしまうのは事実です。

文部科学省の通達があるとはいえ、人気が高い生徒が集まる公立の普通科高校は、学力試験で内申点の差を埋めるのが難しいです(挑戦ができないわけではありません)。

ただ、普通科以外の学科を持つ高校や一部の私立高校の中には不登校に対する配慮があり、面接や実技、学力試験の結果次第では合格も狙えます学校もあります。

中学で不登校になってしまった人の高校進学は、通信制高校や多部制高校に進学するのがもっともよく見られるパターンです。

下記で紹介するフリースクールなどはそうした進路の支援に力を入れている学校もあるため、「高校入試では不利を受けたけど、大学からは普通に希望通りの進路に進むことができた」といった進学成功例も数多くあります。

中学校に行かなくても卒業できる方法を紹介

ここまでご説明してきた通り、公立中学校に籍を置いているのならば、不登校状態、つまりまったく中学校へ登校していない状態でも卒業資格を取得することができます。

まずは、在籍している中学校やそれぞれの自治体の教育委員会に卒業の意思があることを伝えておくことは重要です。

そのうえで、以下のような具体的な対応方法を検討するとよいでしょう。

1:フリースクール

フリースクールはもともと民間の学習支援サービス、すなわち学習塾などと同じ部類の組織です。

もちろん、一般的な学習塾などとは違い、不登校や学習障害といった生徒のサポートに特化したノウハウを持ち、専門の指導員をおいているのが特徴です。

フリースクールは通信制高校などと技能連携校(※4)やサポート校(※5)として機能している学校もあり、高卒資格を得たうえで大学や専門学校、就職などの進路を目指すことができます。

フリースクールの中には中等部や初等部を設置しているところがあり、中学生で不登校になった場合はそうしたフリースクールに申し込むことになります。

フリースクールのご利用に関しては、記事冒頭でも紹介した通り、文部科学省の検討会議でもその役割に注目された経緯があり、現在考えられる不登校への対応として、もっともバランスのとれた選択肢だと言えます。

(※4)技能連携校:活動の一部が、連携先の通信制高校で単位として認められる。卒業資格取得に向けた学習支援も行う学校のこと

(※5)サポート校:活動での単位は認められないが、卒業資格取得に向けた学習支援を行う学校のこと

2:適応指導教室(教育支援センター)

不登校問題に対応するため、各自治体の教育委員会が開設している支援組織です。

不登校を学校にご相談した場合、まずこの適応指導教室を紹介されるのが通例です。

公的な支援のため費用はかからず、別施設に通っての学習、スクールカウンセラーの個別派遣など、復学を目的とした専門家の支援を受けることができます。

ただし、指導員の人手不足などの問題もあり、支援の充実度は自治体によってバラツキがあるのが現状です。

3:不登校対応の家庭教師など

近年は、不登校の学生にも対応する家庭教師派遣サービスも増えています。指導員にご自宅まで来てもらえて、学力サポートで大きな効果が期待できます。

ただし、集団生活や課外活動があるわけではないため、中長期的な教育環境としてはフリースクールほどバランスのよさは期待できず、費用面でも一般的に割高になる傾向があります。

ただ、指導員とお子様との相性次第では、勉強面・生活面で大きな期待をあげることもあるかと思います。

お子様が集団生活に前向きな気持ちを失っていて指導員の方との相性が期待出来そうな場合は、試してみる価値があります。

4:オルタナティブスクール

オルタナティブスクールはフリースクールともよく似た組織ですが、独自の教育理念に基づき、ユニークな指導体制がとられているのが特徴です。

フリースクールの多くが、高校や大学からの復学の可能性を残しながら学習活動や社会経験といったサポートを提供するのに対し、オルタナティブスクールでは既存の学校教育とは価値基準の違う学びが提供されることもあります。

それぞれのオルタナティブスクールの理念に、親御様とお子様がともに納得して利用するのであれば、とても有意義な学校生活となることもあるため、相性の問題とも言えます。

ただ、日本にはまだあまり多くのオルタナティブスクールが存在しておらず、選択肢が限られるのが欠点です。

また、近年フリースクールも生徒一人一人の個性を尊重する環境作りにも力を入れている所が増えているため、オルタナティブスクールに近い教育体制が整ってきているかと思います。

5:保健室登校

保健室登校や図書室などの別教室への登校は、従来の不登校への対応でもよく見られた選択肢です。

すぐに不登校の原因が取り除かれるような場合は、復学のきっかけになりやすいという長所はありますが、思春期の中学生の不登校理由は非常に複雑な事業が渦巻いています・・・

そのため、根本的な不登校の解決には満たすことができないという意見もあります。

ただ、お子様が通学する必要があるため、厳密には「通学せずに卒業」ではありませんが、軽度の不登校であれば経過観察な手段としては有効です。

6:フリースペース

フリースペースと呼ばれる、不登校の生徒向けの「居場所づくりの活動」があり、NPO組織や不登校の親の会によって運営されている機関があります。

いじめなどからの一時的な退避に有効で、ストレスの少ない環境でいろいろな相談にも乗ってもらえるという利点があります。

フリースクールに比べると、中長期的なサポートに不安はありますが、もし近くにあれば一度相談してみるのも良いでしょう。

フリースクールの「出席扱い」と「卒業資格取得可否」まとめ

中学生の不登校に対する「卒業資格の取得」や「中学校卒業のための解決策」をご紹介していきました。

親御様世代の多くは「義務教育なのだから中学校を3年間通って卒業するのは当たり前」と思ってしまいがちですが、学び方の多様化した現代においては、他にもたくさんの選択肢があることを認識しておきましょう。

また、ここで紹介した方法以外でも、単に学力だけを気にするなら、通信教育用の教材や市販教材、塾の利用などももちろん有効です。

ただし、思春期の中学生活の中で必要とされることは、「社会とのつながり」「他者とのコミュニケーション」といった「外から出た生活による経験」であることは、強調しておきたい項目です。

そうしたことも踏まえると、やはり中学生の不登校に対して、フリースクールなどの学校外の教育活動に期待される役割は、今後ますます大きくなっていくものと考えられます。

子どもの不登校を無理して矯正するより、ここで紹介したような「学校に通わずに卒業する」選択肢をいくつか示して、親御様とお子様で話し合ってみるのがよいかもしれません。

近くに通えそうなフリースクールなどがあれば、まずは気軽にご相談してみるのもよいでしょう。不登校は誰にでも起こり得ることです。お子様やご家族だけで抱え込んでしまわないことが、もっとも大切です。

「長期の不登校をなくしていくために。」


浦和高等学園中学部

お申し込み・お問い合わせについてはこちら

メールでの
お申込み・お問い合わせはこちら

お電話での
お申込み・お問い合わせ
0800-800-58770800-800-5877

8:00~19:00(日曜日・祝日除く)

こんな記事も読まれています