不登校の大きな問題点の1つとして、悩みを抱えるお子様本人だけでなく、親御様までも「しんどい気持ち」になってしまい、不登校からの再起が遅れてしまったり、事態がさらにこじれてしまったり、と負のスパイラルに陥る可能性がある点です。
今回は、そうした保護者の「しんどい気持ち」「不登校のわが子を抱えてどうしていいかわからない気持ち」に焦点を当て、解決に向けたヒントをご説明していきたいと思います。
なお筆者自身も20年以上にわたる不登校・引きこもり児童の指導・相談の経験があり、多くの生徒を立ち直らせ、フリースクール、通信制高校、そして大学など、その子がのびのびと力を発揮できる場所へと導くお手伝いをしています。
ここでは、一般的な情報に加え、そうした実例から得られた知見も基にしてご説明していきます。わが子の不登校に戸惑われている親御様にとって、力になれることを願っています!
本題に入る前に1つ、確認しておきます。
不登校は今や日本社会共通の問題であり、家庭環境や親御様個人の問題だけではありません。
出典:文部科学省令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要
グラフを見てわかる通り、特にここ数年は爆発的に不登校児童が増加しています。同出典からはいじめの増加も報告されています。
適応指導教室(教育支援センター)などの公的支援も、自治体によっては拡充が追いつかない事態も起きています。
そんな中、不登校の現実的受け皿として、また社会復帰していく別ルートとして、フリースクールや通信制高校の役割が注目されています。(※1)