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通信制高校のイメージについて現場視点から本音を伝えます

【転校(編入・転入)】通信制高校の正しい選び方を教育現場関係者が紹介でも紹介しましたが、現在通信制高校は、生徒数や学校数が年々増加している人気の学校です。

そんな通信制高校に対して、「どのようイメージ」を持っているのか、検証して行きたいと思います。

文部科学省の統計によると、公立通信制高校の数はそれほど変わらないものの、私立通信制高校の数が、「30年間で約10倍、20年間でも4倍」にも膨れ上がっていることがわかります。

出典→文部科学省:高等学校通信教育の現状について

この調査結果からも、私立の通信制高校がいかに人気を集めているのがわかると思います。

これだけ人気を集めるのは、さまざまな時代背景が複雑に影響した結果だと思いますが、「社会の価値観の変化」や「現在も尚、増え続けている不登校問題」が絡んでいると思われます。

「価値観の変化や不登校問題」と見るとネガティブな内容に見えてしまいますが、悲観的な事実ではないため、前向きに捉えて分析・利用していくのが正しい見解であるかと思います。

そこで今回の記事では、通信制高校に対する世間のイメージを集約し、調査・回答してみました。

不登校などを理由に「通信制高校に興味がある」という人は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

通信制高校のイメージを紹介

今回のテーマは「本音で」「わかりやすく」通信制高校のことを紹介したいと思います。

<通信制高校にまつわるイメージ>

1:自由な学習環境(メリット)

2:個性的なカリキュラムで学べる環境(メリット)

3:仕事や他の活動と両立可能(メリット)

4:学校行事なども単位になる(メリット)

5:生徒一人一人に対するサポート力が充実している(メリット)

6:学力が低い(デメリット)

7:大学進学には不向き(デメリット)

8:悪質な通信制高校の噂(デメリット)

※上記の内容については、20年以上教育支援事業へ携わる筆者が想定した内容ですが、ネット調査した中で寄せられている内容も、上記に該当する意見が多かったです。

以下に、これらのイメージについて、詳しい内容を紹介していきます。

また、記事の後半では「上記のイメージがどの程度事実であるか」について、「筆者の知見」や「公的な情報」を示しながら回答していきます。

順にお読みいただければ、通信制高校について「あまりよく知らない人」も、通信制高校のことがよくわかると思います。

イメージ1:自由な学習環境(メリット)

通信制高校についてある程度知識のある人は、全日制や定時制高校と違い、卒業要件が単位取得によるものであることは知っているようです。

その中で、登校する日数が少ないと思っている方が多く、高校生でありながら「時間にとらわれずに学習できる環境」であると思われているようです。

イメージ2:個性的なカリキュラムで学べる環境(メリット)

通信制高校では、通常の高校では学べないような個性的なカリキュラムが用意されているというのが一般的なイメージのようです。

確かに調べてみると、美容・ファッション・ネイル・マンガ・イラスト・CG制作・映像技術・アニメ・プログラミング・デザイン・声優・芸能・歌手・eスポーツ・・・専門学校のように多彩なコースが紹介されている通信制高校も多く見られます。

イメージ3:仕事や他の活動と両立が可能(メリット)

通信制高校は、仕事をしながら学業に励むことができる環境のイメージを持つ人も多いようです。

イメージ4:学校行事なども単位になる(メリット)

学校行事への参加も単位として「認められるらしい」といったイメージを持っているようです。

真実であれば魅力的な話です。

イメージ5:生徒一人一人に対するサポート力が充実している(メリット)

通信制高校には、「いじめなどのつらい経験をした」「高校を中退してしまった」「不登校で学校へいけなかった」などのネガティブな事情を抱えた生徒が多いイメージを持つ人が多いようです。

そのため、「サポート体制が充実していそう」と思う人が多いようです。

イメージ6:学力の低い人が多い(デメリット)

通信制高校にはネガティブなイメージも存在しています。その代表的なものは「学力レベルが低い」です。

入学時には必ず入試試験が課される全日制・定時制高校には競争倍率が存在し、入学前に一定の学力が必要とされます。

一方、通信制高校には入学試験はあるものの「中学校程度の基礎学力があれば入学できる」という学校が多いため、「授業レベル・学力レベルが低いのではないか?」と心配する人が多いようです。

イメージ7:大学進学には不向き(デメリット)

上記の学力に関連する内容ですが、「大学進学には不向き・不利になる」といったイメージも強いようです。

一方で、通信制高校出身で有名大学に進んだ成功例などもネットで少数ですが見かけます。

果たしてどれが真実でしょうか?

イメージ8:悪質な通信制高校の噂(デメリット)

ごく一部ではあるものの「悪質な通信制高校の噂」も見かけます。

匿名の掲示板に書かれている口コミ程度なら信ぴょう性はあまり高くないようにも思えますが、教育の専門家や行政機関により指摘される内容については、噂では済まないような内容もありそうです。

通信制高校のイメージに対する教育現場からの本音

上記で紹介したイメージに対して「本音で語る回答編」に移ります。

通信制高校に対する8のイメージについて、それぞれ検証しながら回答していきます。

イメージ1の回答:自由な学習環境(メリット)

この内容は事実だと言えます。

郵送などを活用していた従来の通信制高校でも自由な学習スタイルが可能でした。

近年はWebの活用もあり、通信環境さえ揃っていれば高品質な授業も担保されるなど、さらに学習環境が充実しています。

イメージ2の回答:個性的なカリキュラムで学べる環境(メリット)

この内容も事実だと言えます。

ただし、通信制高校は高等学校のため、国語・数学・英語などの学術科目とバランスをとった学習が要求されます。

そのため、「各分野に特化した本格的な職業訓練」や「専門学校ほどの授業の質」が学べる環境を想定してしまうとがっかりする可能性もあります。

学術科目以外で「バラエティ豊かなモノゴトを学べる授業がある」位で考えておいた方が無難です。

専門的でレベルの高い知識を身に付けることは難しいかもしれませんが、授業内で基礎知識を身に付けられることで、進路先や夢の視野が広がる「かけがえのない経験」を得ることができる可能性は高いです。

イメージ3の回答:仕事や他の活動と両立可能(メリット)

有名スポーツ選手や芸能人の方も近年通信高校出身者や在学中であることを目にするようになりましたが、通信制高校は多忙な有名人であっても、スケジュールに合わせて「仕事と学業を両立できる環境」です。

全日制高校や定時制高校に比べて、制限されることなくいろいろな活動に費やす時間を作りやすいのは間違いありません。

イメージ4の回答:学校行事なども単位になる(メリット)

すべての通信制高校が認めているわけではありませんが、これも概ね事実です。

どの行事活動や課外活動が単位になるのかは、通信制高校ごとに違います。

学校行事などを楽しみながら新しいモノゴトを学んだり、経験値を積んでいきながら卒業目指すことができる点は、とても合理的で現代の教育スタイルに合っているとで思います。

イメージ5の回答: 生徒一人一人に対するサポート力が充実している(メリット)

通信制高校に集まる人は、ごく普通の生徒もいますが、「中退」「不登校」「家庭の事情」「いじめ」など、つらい経験を背負っている人が多いのは事実です。

そうした人の割合がどれくらい多いかは、通信制高校のカラーにもよります。

その中で、サポート力についても通信制高校によって異なってはきますが、

・将来のキャリアに対するサポート体制が充実している

・オンライン上での学習指導体制が充実している

・臨床心理士のカウンセリングを受けているスクールカウンセラーが在籍している

など、過去のつらい経験を解消するための「サポート体制が整った通信制高校」はあります。

ただ、通信制高校は自主学習が基本であり、生徒に自己管理や自主性を求める学校も多くあるため、サポート体制の充実さについては、気になる通信制高校へ資料請求やお問合せをして聞いてみることをおすすめします。

イメージ6の回答: 学力の低い人が多い(デメリット)

これは真実ではないと断言できます。

全日制高校の勉強についていけず、通信制高校へ転入や編入してくる生徒もいるため、入学時点での平均学力は、全日制高校に劣る場合があるかもしれません。

しかし、通信制高校の在籍生の中には「もともと高い学力も持っている生徒」や、全日制高校や定時制高校よりも「通信制高校での学習体制との相性が合い、在学中に大きく学力を伸ばした生徒」もいます。

授業レベルについても、予備校や塾との連携で大学入試にも対応可能なレベルまでカバーしている通信制高校や、大学進学を第一目標とする進学コースを設けた通信制高校も多くあります。

「通信制高校に在籍=低い学力」という構図では決してありません。

イメージ7の回答:大学進学には不向き(デメリット)

「大学進学には不向き・不利になる」といった点は事実ではありません。

通信制高校から人気上位の大学へ進む人もいれば、立派な合格実績を持つ通信制高校もあります。

大学出願資格として必要になるものは、高校卒業資格であり、入学試験においても試験結果が全てであるため、出身高校で差別されることはあり得ません。

また、全日制高校に比べて「有効的に時間を使える」通信制高校のメリットを、「大学進学のための準備活動」として上手に時間を使うことによって、全日制高校よりも大学進学率が高くなる可能性があります。

ただし、全日制高校では学校の伝統や過去の卒業生の実績により、大学からの「指定校推薦枠」を所持している学校が多くあります。

そのような「指定校推薦枠」の充実度では、通信制高校は不利と言えます。

イメージ8の回答:悪質な通信制高校の噂(デメリット)

これに関しては、残念ながら悪い噂が真実なこともあるようです。

急増している生徒数に対して通信制高校側の教育体制が整っていなかったり、設備や人員配置をしっかりとしないまま開校している通信制高校が一部で存在しています。

ただしこれらの問題点はすでに専門家などの間でも指摘が相次ぎ、政府主導で会議を開くなどの対策がとられています(※1)。

したがって数年後には状況は改善している可能性がありますが、今のところは「通信制高校を選ぶときは慎重に、情報収集することが大切」と伝えておきたいです。

(※1)文部科学省:通信制高等学校の質の確保・向上に関する調査研究協力者会議

通信制高校についてより細かい内容を知りたい人へ→通信制高校とはどんな学校か?現場関係者が紹介

通信制高校のイメージを本音で語り思ったこと

いかがでしたか?長年教育の現場にいる立場として、通信制高校に対する世間のイメージと本音を話すことができました。

通信制高校にはデメリットもありますが、それを上回る数のメリットがあり、特に自由な環境の基で学びを志す人や、過去つらかった事情を抱えた人にとっては検討の価値がある学校と言えるでしょう。

通信制高校は全日制高校や定時制高校に比べて時間の「自由があって、勉強のレベルが低いから楽して卒業できる」このようなイメージを持ち、通信制高校へいくことを考えている方は、通信制高校で過ごす学生生活は無意味な時間になってしまう恐れがあります。

通信制高校へいくのであれば、時間を有効使って「何かを成し遂げてみよう」「自分の長所を磨いていこう」といった目標を作り、毎日を過ごしていければ、高校生活をかけがえのない時間にすることができるでしょう。

この記事を参考に、通信制高校の存在を受け入れて、「通信制高校へいくことを本格的に検討してみよう」と思った人が少しでも増えて頂ければ、幸いです。

「長期の不登校をなくしていくために。」


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